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「とやま食文化」魅力再発見キャンペーン『とやま幸(しあわせ)の食卓』 第4回 寒さが育む、甘みが優しい。「とやまのカンカン野菜」「とやま食文化」魅力再発見キャンペーン『とやま幸(しあわせ)の食卓』 第4回 寒さが育む、甘みが優しい。「とやまのカンカン野菜」

富山の食の主役といえば、”きときとの魚“や、新品種のデビューが待ち遠しい”お米“と思っていませんか。いえいえ、冬本番の今、注目したいのは野菜です。「寒」さが厳しい季節に、優しい「甘」さが際立つ「とやまのカンカン野菜」をご存じですか?先人の知恵が生きる冬限定のおいしさが詰まっています。

越冬保存の知恵に着目

寒さ厳しい冬、野山が雪で覆われて収穫がない時期を乗り越えるため、富山では秋に採れた野菜を土の中に埋めて、雪の下で越冬保存する慣習が根づきました。埋めた野菜を掘り起こして食べると、収穫時よりも甘みが増していることも経験的に知られていました。
こうした先人の知恵に着目し、冬の厳しい条件を生かして「低温下でゆっくり育てる」「寒気にさらす」「一定期間貯蔵する」ことで甘みが増した野菜が”とやまのカンカン(寒甘)野菜“と名づけられ、6年前から冬季限定で販売されています。ちょうど今頃の時期、雪だるまをデザインしたピンクのシールが目印のカンカン野菜が、スーパーに並んでいるのを見かけた方もいるのではないでしょうか。
野菜の細胞は寒さにさらされると、凍結を防ぐために自ら糖分を増して蓄えます。カンカン野菜は、冬の寒さで甘くおいしくなる自然のメカニズムを最大限に利用した、富山ならではの高付加価値野菜なのです。

食感、香り、栄養も豊かに

カンカン野菜は12月下旬から2月にかけて販売されています。露地栽培では、キャベツ、ニンジン、カブ、ダイコンの4品目。施設栽培では、ハウス白ネギ、プチヴェール(※1)、ナバナ、オータムポエム(※2)、子持高菜、イチゴ、寒締めホウレン草、寒締めコマツ菜の8品目に、今年はアスパラガスが加わりました。収穫後の一定期間貯蔵するものとして、サツマイモとヤーコンの2品目があります。
露地栽培は、雪の下でじっくり生育させることで甘みが増すとともに、キャベツはシャキシャキの食感が強く、ニンジンは独特の香りがやわらぎ食べやすくなります。また、カブは香りが豊かに保たれるなど、野菜それぞれの魅力が際立ちます。ダイコンは甘みとともにみずみずしさが増し、煮ると味がよくしみ込みます。ハウス白ネギは軟らかく、加熱するとトロリと甘いので煮物や鍋におすすめ。寒締めホウレン草はハウス内で十分生育させた段階で、ハウスに寒気を通します。

気温5度以下で20日ほど寒さにあてると糖度が上がり、糖度8度以上になると出荷されます。(通常ホウレン草の糖度は4〜5度)さらにビタミン類やカロチンが増え、葉の緑色が濃く、味も濃厚です。コマツ菜も同様に寒気にさらすと糖度は6度以上になり、栄養価が高まるとともに葉肉が厚くなります。サツマイモとヤーコンは、収穫後1カ月以上貯蔵します。サツマイモはその間にデンプンの糖化が進み、特に「安納イモ」はナマでも糖度15度以上、加熱するとさらに甘みが増します。
富山の食と言えば、まずは魚や米が注目されますが、野菜のおいしさも見逃せません。とりわけ冬のカンカン野菜は、甘みも栄養もたっぷり。厳しくも美しい自然のたまものであり、農家が時間と手間をかけて育てた富山の野菜を、おいしく温かく冬の食卓で楽しみませんか。

県内アルビス各店では、カンカン野菜の売場を設けている。日によって入荷する品目と数にばらつきがあるが、2月末頃まで販売する予定。(一部店舗を除く。)県内アルビス各店では、カンカン野菜の売場を設けている。日によって入荷する品目と数にばらつきがあるが、2月末頃まで販売する予定。(一部店舗を除く。)
  • ※1) プチヴェール…フランス語で「小さな緑」を意味し、平成2年に静岡県で芽キャベツとケールを交配させて生み出された新しい野菜です。
  • ※2) オータムポエム…品種名はアスパラ菜。中国野菜のコウサイタイとサイシンという菜花を品種改良したアブラナ科の野菜で、花芽を食べます。
カンカン野菜の甘さを引き立てる簡単料理をご紹介 白ネギと紫イモのほっこりスープ/彩り野菜のカンカンスープ/ホウレン草とエリンギの昆布酢和え・白ネギとブリの串 胡桃・生姜味噌ダレカンカン野菜の甘さを引き立てる簡単料理をご紹介 白ネギと紫イモのほっこりスープ/彩り野菜のカンカンスープ/ホウレン草とエリンギの昆布酢和え・白ネギとブリの串 胡桃・生姜味噌ダレ

料理協力:富山短期大学 食物栄養学科教授 深井康子さん

「とやま幸の食卓」

主催/北日本新聞社

パートナー/

協賛/キリンビバレッジ株式会社 北陸支社、富山短期大学
後援/富山県

企画・制作/北日本新聞社 営業局

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